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結婚したらすべての自由が奪われ、地獄のような生活になってしまうという思い込みを強く持っている人もいます。 両親、とくに母親があまり幸せそうでない家庭で育った人はこういう思い込みを持つ人が多いようですが、これも大きな勘違いです。
確かに結婚生活は子育てなどいろいろと苦労の多い面もありますが、それ以上に小さな幸せの積み重ねがあるものです。 たとえば、ご飯を食べながら「美味しいね」と言い合ったり、何かに挑戦するときに、常にサポーターがいる。あるいは、パソコンの調子が悪いときにすぐに直してもらえたり、地震が起きたときなどに心強かったり、どんなくだらないことでも、話を聞いてもらえたり。 そして、夜寝るときに同じベッドで寝られること、世界で一番大好きな人の子供を産んで、さらに一緒に育てられること。こういうちょっとした喜びや幸せが、日々繰り広げられるのが結婚生活です。
自由という点でいえば、子供が大きくなるまでは、もちろん肉体的な自由や、時間的な自由は制限されますが、結婚することによって、精神的な自由を感じることも多くなります。 結婚という、人生において、女としてやりたいと思っていたことを、やり終えたという解放感。私には運命の人なんかいないのかもしれないなどと、心配になる生活からの解放、ことあるごとに「結婚しないの?」と問われる生活からの解放。大切なものができることで、自分の中の迷いや曖昧さが消え、焦点がクリアになる生活。 そして、子供ができるとさらに、目の前で子供が予測不可能なことをするため、固定観念が破壊され、凝り固まっていた思考から解き放たれます。 自分の片割れみたいな人間が、ずっとそばにいてくれるという安心感によって、「なんでもできる!」「なんでも来い!」という太っ腹な精神になり、人生に対して勝手に抱いていたイメージや制限からどんどん自由になっていくのです。 親がお世辞にも幸せそうに見えなかったとしても、あなたの結婚生活には何の関係もありません。 親とあなたは違うし、両親の相性と、あなたとあなたのパートナーの相性も違うからです。よく、親が離婚している家庭の子供は離婚しやすいとか言う人がいますが、それもまったく関係ないでしょう。 もし関係があるのだとしたら、本人がそう思い込んでいるから、そのような現実になっているだけです。
★ 結婚したからといって幸せになるわけではないし、だからといって不幸になるわけでもありません。 なんだか矛盾しているように感じるかもしれませんが、結婚だけでなく、どんなことも、見方によって、立ち位置によって、良いことも悪いこともあるものです。そしてこの比率はフィフティ・フィフティと言ってもいいでしょう。 ただ、自分の意識がどちらにフォーカスしているか、要は、自分の視点次第ということです。 たとえるなら、きれいな噴水のある公園にいて、噴水を見て「きれいだなぁ」と感じている時間が長いか、落ちているゴミばかり見つけては「公園にゴミを捨てるなんて、なんてけしからんことだ!」と腹を立てている時間が長いか、その違いです。 だから、「結婚は人生の墓場」という人は、そう思ってしまうようなことにフォーカスしやすいというだけで、実際は結婚が墓場なわけではありません。 これは遊び好きの男が、「年貢の納め時」みたいな意味で、すべてが束縛され、家族を守る責任を負わされるという意味で使った言葉なのでしょうが、そんなことは全然ありません。
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