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ヤマアラシのジレンマで人間同士の良い距離感を保とう


「ヤマアラシのジレンマ」という言葉を聴いたことがあるでしょうか。

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ヤマアラシのジレンマとは


ドイツの哲学者ショーペンハウエルの寓話(ぐうわ)から生まれた考えですが、その寓話(ぐうわ)は、寒い夜に、2匹のヤマアラシが体をぴったりとくっつけて温まろうとしたところ、お互いのトゲが相手を傷つけてしまったため、相手を傷つけない、ちょうど良い距離感を保つために、くっついたり離れたりして、ちょうど良い距離感を探ったという話です。

これは現代人の人間関係にも例えられることで、友人・知人・職場でもお互い傷つけ合わずに心の触れ合いが保てる心理的距離を、どうとったらよいのか悩んでいることを指摘しています。



人間関係指数とは


こういう人間関係という目に見えないものを、公式で表すことはできないかということを研究していたアメリカの精神分析医ベラックは「人間関係指数」を求める計算式を提唱したのです。

人間関係指数
=友だちの数×コンタクトの平均回数×コンタクトの平均時間

※ 「友だちの数」は、10秒間で思い浮かべることができる友達の人数
※ 「コンタクトの平均回数」は、1週間にそれらの人たちに会ったり、電話したりする回数
※ 「コンタクトの平均時間」は、それぞれの人との会話時間を平均したもの

べラックは、この計算式を利用して、現代人の人間関係の特徴を説明しています。
この指数が500を超えると、友だちとかかわる割合が高く、対人面での葛藤も多くなり「ヤマアラシのジレンマ」に陥る可能性も高くなるということです。

また、指数からはこんな判断もできます。
たとえば、AさんとBさん二人の指数が次のようになったとします。
Aさん 5人×4回×25分=人間関係指数500
Bさん 2人×2回×125分=人間関係指数500

指数だけ見れば、二人は同じです。しかし、AさんはBさんと比べると、より多くの人と、より短時間、より頻繁に会っています。

このタイプは、多くの人との表面的なつき合いが多く、いわば忙しく活動することにより、特定の人と深くつき合うことで生じるさまざまな困難や、不安、軋轢などを避けようとしています。合計点は高いですが、友だちの数が多く、1回あたりのコンタクト時間が短い人は、対人関係に問題があるかもしれません。

Bさんは、喫茶店で2時間以上、同じ人と話すことができる関係を築いていますので、人間関係は安定していると判断できるでしょう。


愛情指数とは


また、ベラックは恋人の場合には次の指数を示したとのことです。

愛情指数=(前戯時間+後戯時間)÷ 性交時間
で、理想の愛情指数値は24ということです。恋人のいる方は試してみるのも一興です。




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