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「君は、妹みたいな感じだから」というこのセリフの真意について検証するには、二つのシチュエーションに分けてみるのがいいでしょう。 男性が「妹」と呼ぶためには、女性が年下で、さらに学校の後輩や会社の部下など、社会的な地位(おもに年齢)が自分よりも下であるという条件がつきます。この条件を満たしている場合に、男性は血もつながっていない女性を「妹」と表現することができるのです。 どのような場合においても男性は「お姉さんみたいな感じ」とはあまり言いません。男性は「女性よりも支配的なポジションにいたい」と思って生きているからです。
女性を振る口実としての「妹」はNGワードです。 @ 「君は妹みたいだから、恋愛の対象にならない」という意味 A 「ボクのファン(とりまき)としてそばにいてほしい」という意味 の二つがあります。 @の恋愛の対象外というのは、彼の異性選びの基準より、あなたがかなり下である、またはすでに彼にはあなたよりも魅力的な女性がいて、その女性と比較し、劣っているということを表します。 Aの、ファンとしてそばにいて欲しいというのは非常に都合のいい考え方です。ファンと彼女のもっとも大きな違いは、ファンは自分の恋路を邪魔しないところです。本当のファンなら、彼が別の女性と恋愛関係になっても幸せになることを応援するはずです。 明らかに主従関係であり、「ファンの一人に加えてやるから、俺の自由を束縛するな」というのが「妹」という意味です。
まだ、あなたとつき合っていない男性が、いきなり「妹」という場合、どういう心理なのかというと、それは優位性を示したいときに使う言葉です。つまり、社会的レベルで優位な男性が、自分よりも性的魅力の優位な女性に対して使う言葉なのです。 つき合っていない女性を妹呼ばわりするのですから、かなり図々しいことは言うまでもありません。それほど図々しく「優位性を見せたい」と強く望むということは、その女性がかなり魅力的で手が届きそうにないポジションにいる、ということです。
女性のほうが魅力レベルで優位な場合は、当然振られたり、相手にされずに軽くあしらわれる危険性が高いわけです。 男性は社会的地位では常に優位でいたいだけに、振られた場合への恐怖心も大きく、社会的安全性を非常に気にする生き物です。なぜなら、社会的権威が低下することは、すなわちモテなくなることを表すからです。 だからこそ、妹という表現を使わざるを得なくなってしまったわけです。 「君はオレにとって妹みたいなものだから、親切にしたり、目をかけてあげるのは別にやましい気持ちがあるわけでじゃないんだ、だから警戒しなくていいんだよ」というアピールなのです。 この「妹」には、正々堂々と恋愛感情を示して近づきたいのはやまやまだけれど、それができないジレンマが隠されているのです。 「妹」という言葉が出る時点で、男女どちらが優位にしても、この恋愛は成立しにくいでしょう。
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